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7月4日のまにら新聞から

真実語り最良の敬意を アキノ前大統領急逝

[ 645字|2021.7.4|政治|新聞論調 ]

 ノイノイ・アキノ前大統領の死はあまりに突然で衝撃的だった。税金以外でこの世にただ一つ確かなものは「死」だと言われる。アキノ氏は、引退後にもっと多くのことができただろう。しかし物事には理由がある。アキノ氏の人生の終わりを判断した神と宇宙に従うよりほかない。また、死は常に敬意を払うべき瞬間だと考えている。

 アキノ氏の死の政治的な意味を考えること自体は悪いことではない。これは妥当な考えであり、攻撃的なものではない。

 一方で不快なのは、彼の死は野党の不振を挽回するために計画された演出ではないかという、あまりにキリスト教的でない下品な考えだ。私たちがどれほど低レベルになり得るのかを示している。今や政界は修復不可能なほど毒されており、前大統領の死さえ暴言や分裂を一時的にも止めることはかなわない。

 しかし、死の悲劇には留意しなければならないことがある。真実でなく根拠がないのに死者の記憶を称えるような偶像崇拝により、記憶を党派的なフィクションに変えてはいけないということだ。根拠のない主張や真実でないことでおだてるのは、本人の記憶を傷つけるだけだ。アキノ氏側の党派が彼の死を利用し、大統領としての失敗を覆い隠し、歴代で最高の人物として映し出すことを懸念している。アキノ氏は最善を尽くし国に有意義な貢献をしたが、失敗や欠点もあった。

 死者に敬意を払う最良の方法は、公正に悪意なく真実を語ることだ。(6月29日・マニラタイムズ、 デラサール大政治学教授 アントニオ・コントレラス)

政治

モレノ氏が立候補表明 ペアはユーチューバー医師

[ 689字|2021.9.23| ] 無料記事

【マニラ市のモレノ市長が大統領選立候補を正式表明。ペアは動画配信者の医師】 マニラ市のイスコ・モレノ市長は22日、来年5月に控える大統領選挙への立候補を正式に表明した。また、ペアを組む副大統領候補はソーシャルメディア上で有名な医師のウィリー・オン氏だと発表した。  22日の英字紙インクワイアラー電子版によると、同日開催された出陣式でモレノ氏は「皆さんは私のリーダーシップと正直さを既に知っていると思う。私の愚直さは個人的信念であれ、政策であれ変わらない。来年5月、私を大統領として受け入れてほしい」と述べ、支持を訴えた。  同氏は透明性のある国政を約束、「国を癒やし、復興と和解をもたらす」大統領になると宣言した。また、政権をとった際に直面する問題を「過去の政権のせいにしない」とし、「過去の政治問題にこだわらず、未来志向で進んでいく」と語った。  副大統領ペアとして発表されたオン氏は、フェイスブックやユーチューブでの医療アドバイスで有名な人物。フェイスブックでは1820万人のフォロワーがおり、ユーチューブチャンネルの登録者は652万人。2019年上院選に立候補し落選している。  GMAニュース電子版によると、モレノ陣営は当初グレース・ポー上院議員をペア候補とし、交渉を重ねたが拒否されたという。  マニラ市の貧困地区トンド生まれのモレノ氏は、俳優を経て2007〜16年までマニラ市の副市長を3期連続務めた後、19年にマニラ市長に当選。市政が評価され、特に首都圏では大統領候補として有力視される。6月の世論調査では支持率14%とサラ・ダバオ市長(26%)に次いで2位だったが、首都圏では23%の支持を集め首位に立っている。(竹下友章)